アルスマも二度目の休止期間に入った。その理由は以前ナイル盗賊団をけしかけてアルスマを潰そうとした組織、エレメントスタンドがアルスマシティの隣にある街、ストラトスシティに現れたのだ。ストラトスシティはアルスマ界で一番の軍隊を持つ街で、かつてアルスマ界でエレメントスタンドがテロを起こした際、アルスマ界全体の軍隊が集まって倒した時は全ての街のリーダー的立ち位置となってエレメントスタンドを撃破したのである。そのストラトスシティが今、エレメントスタンドによって攻撃を受けており、アルスマファイター達はアルスマ本部の司令室へと集められた。だが、そこにマスターファフニールの姿はなく、いたのは2人の龍人族であった。
トレイン「いきなり俺達に収集がかかったと思えば…」
ドラゴニュート「肝心のマスターファフニールはいない…か…」
女性の龍人族「安心して、ここから先は私達が案内するわ」
男性の龍人族「僕達こう見えて、マスターファフニールの家族だからね」
カイト「え? じゃあ2人は…」
女性の龍人族「私はマスタードラゴンメイド、マスターファフニールの妻です」
男性の龍人族「僕はマスタードラゴネット、マスターファフニールの息子だよ」
マスタードラゴンメイドは桃色の衣服を着た女性の龍人族であり、桃色の角と翼、尻尾の生えた金髪ロングの龍人族であったマスターファフニールの妻で、息子もいると言ったが、見た目は普通に若い女性にしか見えない為、恐らく人間とは歳の取り方が違うのであろうと思われる。
一方のマスタードラゴネットは緑色の衣服を着た男性の龍人族で、緑色の角と翼、尻尾の生えた白髪の龍人族であったマスターファフニールの息子であると言ったが、全体的にしっかりしているようであり、彼もアルスマの運営の為に頑張っているのだろうと感じさせられた。
ドラゴニュート「あのドラゴン…嫁と息子いたのかよ!? 初耳だわ!」
エイト「まさか既婚者だったとはね…驚かされたよ…」
マスタードラゴンメイド「では、単刀直入に言うわね、今からストラトスシティに行き、街を襲撃しているエレメントスタンドを倒します」
マスタードラゴネット「エレメントスタンドは強敵だけど、君達ならきっと倒せると思うよ」
クラウド「そうは言ったって、まだ敵の戦力も分かってはいないんだろ?」
マスタードラゴネット「うん、それはそうだけど…」
クー「大丈夫! 俺達ならきっと勝てるって! な?」
レン「クー…やる気まんまん…」
クー「まあな、罪もない人達を傷つけるエレメントスタンドは絶対に許せない!」
バーサル騎士「ミスタークーの言う通りです、罪のない者達を苦しめるエレメントスタンド、断じて許すわけにはいかない!」
ダイゴ「僕も、人としてできる事を精一杯やってみるつもりです」
イヴ「どうやら決まりみたいだね」
マスタードラゴンメイド「それじゃ、早速行きましょう、テレポート!」
マスタードラゴンメイドはテレポートの呪文を唱えた。すると、さっきまでアルスマ本部の司令室にいたはずが、いつの間にかストラトスシティの入口へと到着した。ストラトスシティの入り口は要塞の城門の様な見た目で、周りは厚い城壁に囲まれた城壁都市と言った感じであった。城壁の周辺には迎撃用の機銃などがあり、不用意に近づいた者はあっという間に蜂の巣にされそうであった。
健太「ここがストラトスシティか…ヒーローの秘密基地みたいでかっこいいぜ!」
ダイ「まるでおれの世界にあるお城みたいだ…」
マスタードラゴンメイド「じゃ、私とドラゴネットはもう帰るわね」
真司「え? 一緒に戦ってくれるんじゃないのかよ?」
マスタードラゴネット「残念だけど、僕達はこれからアルスマのCMを作らないといけないんだ」
マスタードラゴンメイド「だから、後は頼んだわね、あ~忙しい忙しい…」
そう言ってマスタードラゴンメイドとマスタードラゴネットは去って行った。いくら忙しいとは言え、せめて一緒に戦ってくれてもいいではないかとファイター達は思ったが、全員心の中に留めるだけで済ませたのであった。
サンシロウ「ほな、早速エレメントスタンドをいてこましに行こか!」
その時、サンシロウの頭上から巨大な何かが落下してきた。直後、サンシロウはその何かに潰され、撃墜された。
カイト「あいつ…戦闘開始前にやられたぞ…」
マルス「それよりさっき落下した物、一体何が落下してきたんだ?」
キリト「あ…あれは…! 74層ボス、ザ・グリーム・アイズ!!」
ザ・グリーム・アイズはアインクラッドの74層ボスであり、羊の頭をした二足歩行の悪魔型モンスターである。巨大な両手用大剣を振り回し、高い攻撃力と防御力でキリト達を苦しめたが、最後は二刀流スキルを発動させたキリトとの激戦の末、ほんのわずかな差でキリトに倒されたのであった。
キリト「まさかあいつがこの世界に現れるとは…」
メイプル「でも、あの羊さんってゲームのキャラクターなんでしょ?」
フォックス「多分だが、あの羊もきっと生物じゃないんだと思う」
メイプル「それって、前に私達の前に現れたあの敵達と同じって事?」
フォックス「そう言う事だ」
アリア「つまり、生物であろうとゲームのキャラクターであろうと、データがあれば実体化できるって事ね…」
悟空「そりゃてぇへんだ、もしフリーザやセルを実体化されたらとんでもねぇ事になるぞ!」
R-GUN「とにかく、今はさっさと奴を始末する事が先だ」
闇遊戯「そのようだな」
悟空「よし! ならここはオラに任せてくれ!」
悟空はザ・グリーム・アイズに急接近し、パンチをキックを連続して放った。攻撃がヒットする度に凄まじい打撃音が発生しており、相当なダメージが与えられたはずであったが、ザ・グリーム・アイズはびくともせず、逆に大剣で悟空を吹き飛ばし、悟空は地面に強く叩き付けられた。
カイト「悟空! 大丈夫か?」
悟空「へへへ…こりゃ駄目だ、オラの攻撃がまるで通用してねえ…」
フィオーレ「嘘…あの悟空の攻撃が?」
イヴ「まさか、全然効いてないの?」
トレイン「いや、ダメージは与えられている、けど、奴の皮膚が固すぎてダメージがあまり通っていないみたいだ」
クラウド「それに、奴は体力も高いと見た、並大抵の攻撃じゃ倒せそうにもない」
キリト「おいおい…どんだけ強化されてんだよ…」
ティガ「なら、火力の高い技で一気に攻めるしかない!」
ネオス「ネオマグニウム光線!!」
ネクサス「オーバーレイシュトローム!!」
ティガ「ゼペリオン光線!!」
ウルトラ戦士3人は同時に必殺光線を放った。必殺光線はザ・グリーム・アイズに命中し、大爆発を起こした。
龍騎「やったか!?」
デスティニー「馬鹿! 余計な事を言うな!!」
ザ・グリーム・アイズは尚も健在であり、それなりのダメージを負っただけであった。
イオナ「防御力が高すぎます!」
バーサル騎士「奴は不死身だとでも言うのか!?」
???「この世に不死身の生物なんて存在しません!!」
その声が聞こえた方を向くと、そこには4人の人物が立っていた。その内の1人は、ナイル盗賊団のメンバーの1人のヴェローナであった。
ドラゴニュート「ヴェローナ! どうしてここに?」
ヴェローナ「私も正式にアルスマメンバーになったんですよ」
ドラゴニュート「そうだったのか、だから助けに来てくれたんだな」
ヴェローナ「はい、後、助っ人を連れてきましたよ」
キリト「アスナ! 君もここに来たのか?」
アスナ「うん、キリト君のいる所なら、私はどこにでも行くよ」
キリト「ありがとう、アスナ」
マリオ「ルイージ! 助けに来てくれたんだね!」
ルイージ「兄さんの役に立てるかどうかは分からないけど、僕、頑張るよ!」
マリオ「よし! 兄弟の底力をあいつに見せてやろう!」
クラウド「ティファ、来てくれたんだな」
ティファ「うん! クラウドだけじゃ心配だったからね」
クラウド「なら、協力してあの羊を倒すしかないな」
ザ・グリーム・アイズは剣を振り上げ、ファイター達を攻撃したが、ファイター達は散開し、攻撃を回避した。その直後、ヴェローナはザ・グリーム・アイズに向かって走り出し、その勢いのまま2本の剣で斬り裂いた。ヴェローナの技の一つ、ツインストライクである。続けて、アスナはシューティングスターを放った。この技は突進しながら突き攻撃を繰り出す技であり、細剣ソードスキルの突進技である。アスナが攻撃したことを確認すると、ルイージは力を溜め、ロケットの如く頭突きを食らわした。この技はルイージロケット、力を溜めて放つ頭突きであり、溜めれば溜めるほど威力が上がるが、溜めすぎると不発となってしまう技である。最後に、ティファはザ・グリーム・アイズの顎目掛け、イルカ型の闘気を纏った拳でアッパーを放った。この技はドルフィンブロウと言う技で、元の世界での旅の中で覚えた技の一つである。4人の連続攻撃を食らったザ・グリーム・アイズだが、まだ倒れる気配はなく、攻撃を続けていた。そこに、ウイングマンはファイナルビームを放って攻撃、続けてイヴが槍をザ・グリーム・アイズの腹部に突き刺し、更にキサラがザ・グリーム・アイズの胸に剣を突き刺した。この攻撃は流石に効いたのか、かなり苦しんでいるようであった。それでもなお攻撃を続けるザ・グリーム・アイズは、大剣を振り回し、アルスマファイター達を攻撃した。とにかく力任せに振り回した大剣からは強い風が発生しており、もし一撃でも命中すれば間違いなく撃墜されてしまうであろう。アルスマファイター達は絶対に命中しないよう、回避に専念しつつ、攻撃に出る事にした。
ギャバンtypeG「同時攻撃であいつに手痛い一撃を負わせるぞ!」
トレイン「OK! 乗った!」
デスティニー「了解! 任せてくれ!」
ギャバンtypeGはレーザーZビームを、トレインはハーディスから電磁銃を、デスティニーは高エネルギー長射程ビーム砲を放ち、ザ・グリーム・アイズを同時攻撃した。かなりのダメージを与えられたはずではあるが、ザ・グリーム・アイズはまだ倒れる気配がなかった。
トレイン「おいおい…あれを食らってまだ耐えるか…」
遊戯「なら、オレ達に任せてくれ!」
ダイ「あいつの防御力が高いなら…」
悟空「オラ達はそれよりもっと強い攻撃を当てるだけだ!」
遊戯はカオス・ソルジャーを召喚し、カオス・ブレードでザ・グリーム・アイズを攻撃した。続けてダイがアバンストラッシュを放ち、最後に悟空がかめはめ波を放った。この攻撃は流石に効いたのか、ザ・グリーム・アイズはふらふらとしていた。
キサラ「あと一回強力な攻撃を当てれば倒せそうだね」
キリト「なら、俺に任せてくれ!」
キリトは装備した二本の剣、エリュシデータとダークリパルサーを構え、ザ・グリーム・アイズに16連撃攻撃を放つソードスキル、スターバースト・ストリームを放った。次々と命中する攻撃に、ザ・グリーム・アイズは苦しんでいたが、ザ・グリーム・アイズはキリトに攻撃を仕掛けようとした。だが、その攻撃を仲間のクラウドとエイトが剣で受け止める。その隙にキリトは最後の一撃をザ・グリーム・アイズに命中させた。スターバースト・ストリームを食らったザ・グリーム・アイズは地面に倒れ込み、そのまま消滅した。こうして、無事ザ・グリーム・アイズを倒す事に成功したのであった。
キリト「いやぁ…相変わらず強敵だったな…」
ダイ「どんな強敵も、みんながいれば怖くないよ!」
マリオ「今回、風向きを変えてくれたのはこの4人だね」
イオナ「ありがとうございます、皆さん」
ルイージ「いやぁ…そんなに褒められると照れるなぁ…」
ティファ「大きな被害が出なくてよかったわ」
アスナ「でも、あのザ・グリーム・アイズ、一体誰が…」
ヴェローナ「それは、ストラトスシティに入れば分かるかもしれませんね…」
キリト「ああ、そうだな」
アルスマファイター達はストラトスシティの門を開けた。ストラトスシティは思った程被害を受けておらず、街の住民もシェルターに避難したのか人の気配がしなかった。
翼「ここから先、いつエレメントスタンドに出くわしてもおかしくはない…」
ダブルエックス「大丈夫だ! みんながいれば、どんな敵が来ても怖くない!」
キサラ「うん! そうだね!」
フォックス「よし! 行くぞ!!」
エレメントスタンドと戦う為、ストラトスシティに向かったアルスマファイター達、仲間達と協力してザ・グリーム・アイズを倒し、アルスマファイター達は遂にストラトスシティに突入した。だが、そこではザ・グリーム・アイズよりも恐ろしい相手が待ち受けているのだった…。
・ヴェローナ
[原作では…]
初登場は2020年、今は亡き動画版アルスマにてナイルの部下として登場した。二本の剣を扱うクールな女子高生剣士であり、可愛らしい見た目をしているが、その剣の腕前は非常に高い。
[アルスマでは…]
二本の剣を使った連続攻撃を得意とするほか、その一撃一撃の威力がそこそこ高く、かなりのダメージを与える事ができる・また、走る速度も高い為、相手をかく乱する事も可能である。ちなみに、ヴェローナが制服を着ている理由はただ単にお気に入りと言うだけであり、制服がボロボロになったらいつもナイル達が制服店から強奪してきていたようだ。また、ヴェローナの着ている制服は彼女がナイル盗賊団に入る前に彼女の通っていた高校の制服で、ヴェローナ自身も現役女子高生である。
・アスナ
[原作では…]
初登場は初登場は2002年にウェブで公開されたソードアート・オンライン。文庫版とは設定が異なっている。血盟騎士団の副団長であり、閃光のアスナの異名を持っている少女で、後にキリトと恋人関係となり、数多くの戦いをくぐり抜けていった。
[アルスマでは…]
素早い攻撃と素早い動きが特徴のスピード型ファイター。一撃一撃の威力は低いが、とにかく攻撃スピードが速い。その一方、技の威力が低い分、撃墜力は低めである。ちなみに、この小説の作者は高校生時代アスナにガチ恋しており、学校内でアスナの話を始めては周囲を困らせていた。現在は流石に落ち着いたものの、今でも好きなキャラクターである。
・ルイージ
[原作では…]
初登場は1983年発売のマリオブラザーズで、マリオの弟である。当初はマリオと同じ性能だったが、後にジャンプ力がマリオより高いなどの違いが生まれる事になる。よく公式で日陰者だの兄に勝る弟などいないだのネタにされる事が多い。
[アルスマでは…]
原作終了後…と言うかほぼ全てのマリオシリーズ後の世界線と言った方が正しいか? 性能的にはスマブラシリーズとほぼ変わっておらず、マリオよりジャンプ力が高い所も健在である。ちなみに、この小説の作者は小学生時代ルイージの扱いの悪さに不満を抱いていたが、現在は公式同様ネタにする事がたまにある、ごめんね、ルイージ。ちなみに、ルイージ自体はマリオと同じぐらい好きなキャラである。
・ティファ・ロックハート
[原作では…]
初登場は1997年に発売されたファイナルファンタジーVII。反神羅組織アバランチのメンバーであり、クラウドの幼馴染。戦闘では主に格闘技で戦い、多くの戦いをくぐり抜けてきた。
[アルスマでは…]
足が速く、打撃で大きく相手を吹っ飛ばす格闘タイプのファイター。ジャンプ力も高く、素早い連続攻撃で相手に一気にダメージを与えられるが、復帰力が低く、遠くに吹っ飛ばされると復帰が困難に…。ちなみに、この小説の作者はFFの女性キャラの中で一番ティファが好きであり、フリーダムバトルに登場するレイラと言うキャラはティファをイメージして作っている。その一方で、ティファの衣装の露出があまりに多い為、風邪をひかないのか、お腹が冷えないのかと勝手に心配している。ロクアカの制服といい、どうもこういう衣装は寒くないのかと心配になる。
前回、ザ・グリーム・アイズを協力して倒し、無事ストラトスシティ内に入ったアルスマファイター達。だが、ストラトスシティの住民は皆シェルターに避難しているのか、人の気配は全くと言っていいほどしなかった。アルスマファイター達は本来の目的である。エレメントスタンド討伐の為、ストラトスシティの探索を開始した。
翼「どこかにエレメントスタンドがいるかもしれない、気を付けよう」
キリト「そうだな、下手をすれば奇襲を仕掛けてくる可能性もある」
メイプル「なら、私に任せて! 身捧ぐ慈愛!!」
メイプルは身捧ぐ慈愛のスキルを発動させた。すると、メイプルの髪が黒から金髪になり、頭の上に天使の輪、背中に天使の羽が生えた。このスキルを使用すると少しダメージを受けるが、その代わりメイプルの半径10m以内の範囲にいる仲間全員にカバーの効果を与える事ができる。つまり、メイプルの半径10m以内にいるファイターはメイプルと言う鉄壁の防御に守られると言う事である。
メイプル「はい! これで安心だよ!」
デスティニーガンダム「いや、それは確かにそうなんだが…」
キサラ「流石に全員は入りきらないかな…」
クラウド「まあ、あの役立たずのサンシロウを含めて45人もいるからな」
エイト「いや、確かにそうだけど、そこまで言うかな…」
その時、ドラゴニュートやトレインと言った一部のファイターは敵の気配を感じ取って戦闘態勢を取った。
メイプル「どうしたの?」
トレイン「どうやら、敵さんのおでましみたいだぜ」
ドラゴニュート「ったく、今日はVESPERBELLの曲を聴きながらゆったりしようと思ったのに、まさかこんな苦労する事になるとはな!」
すると、アルスマファイター達の周辺に無数の敵が実体化した。実体化した敵は、以前登場した時と同じ様に、ファイター達がかつて戦った事のある敵であった。
マリオ「相変わらず、クッパ軍団の兵士達はいるんだね」
エイト「僕が戦った事のある魔物たちも沢山いるね」
ティガ「怪獣やMSもいる、でも、知らない敵も沢山いますね」
カムイ「あれは…! ノスフェラトゥ!!」
悟空「あいつは、クリリンから聞いた事があるぞ!サイバイマンだな!」
トレイン「クリードの部下のタコ野郎もいやがるな」
イヴ「トレイン、あれは流星隊だよ」
ウイングマン「リメルの部下のシードマンまで…!」
ドラゴニュート「どうやら、新しく仲間になったファイター達の世界にいた敵まで増えたようだな」
龍騎「悟空はともかく、ウイングマンは昨日仲間になったばかりだぜ? 一体誰が…」
クラウド「考えても仕方がない、今はこいつらを倒すだけだ!」
カムイとキサラはノスフェラトゥの群れを剣で斬りつけ、次々と倒していった。続けて、悟空は連続パンチやキックでサイバイマンを吹き飛ばし、気功波で完全に爆破して木っ端微塵にした。一方のウイングマンはかつて戦ったシードマンであるメレム、ゾームと対峙していた。そこに他の等身大ヒーローである龍騎、ZO、マジレッド、ギャバンtypeGが現れ、全員でメレムとゾームに同時攻撃を仕掛ける事になった。ウイングマンはバリアレイバーで、龍騎はドラグセイバーで、マジレッドはマジスティックソードで、ギャバンtypeGはレーザーブレードオリジンでシードマンを斬りつけ、トドメにZOがZOキックを放ち、メレム、ゾームを倒した。その頃、マリオとルイージはファイアボールやジャイアントスイングでクリボーやノコノコと言ったクッパ軍団の兵士達を次々とやっつけており、エイトとダイも負けじとスライムやキメラ、キラーマシンと言った魔物たちを剣でバッタバッタと斬り捨てていた。ティガ、ネクサス、ネオスはそれぞれビザーモ、ペドレオン、グラールと戦っており、かつては苦戦した怪獣であったが、今の彼らにとって敵ではなく、ティガはティガスライサーを、ネクサスはコアインパルスを、ネオスはネオスラッシュを放ち、3体の怪獣を撃破した。一方のデスティニー、ダブルエックス、バーサル騎士もフォビドゥンヴォーテクス、ブリトヴァ、マッドゴーレムと戦っていた。デスティニー達の戦っている相手はどれも強敵であり、フォビドゥンヴォーテクスはトライデントで、ブリトヴァはマイクロミサイルで、マッドゴーレムはその巨体を生かした怪力で攻撃を仕掛けたが、デスティニーはアロンダイトでフォビドゥンヴォーテクスを叩き斬り、ダブルエックスはハイパービームソードでブリトヴァを一刀両断、残ったマッドゴーレムもバーサル騎士のバーサルソードで叩き斬られ、3体ともガンダムに倒されてしまった。残ったのはトレインやイヴと因縁のある流星隊だけとなった。流星隊は十分訓練を積んだ兵士達であり、銃弾を防ぐアーマーを着込んでいる為、戦闘力は高いが、元より超人揃いのアルスマファイター達にとっては脅威ではなく、トレインやイヴを始めとしたアルスマファイター達にあっさりと全滅させられてしまった。こうして、現れた敵達はすべて倒されたのであった。
ティファ「片付いたわね…」
アスナ「ええ、今現れたのは恐らく敵の配下でしょうけど、どこかに指揮官がいるはずよ」
R-GUN「その指揮官さえ叩けば、俺達の勝ちと言う訳だ」
その時、アルスマファイター達目掛けて火炎と火球が飛んできた。火炎と火球はカイト目掛けて飛んできており、それに気づいたメイプルはカバームーブを発動させた。
メイプル「危ないっ! カバームーブ!!」
メイプルはカバームーブを使い、カイトのいる場所へと瞬間移動し、彼の身代わりとなった。一応、闇夜ノ写を構えて防御はしていたが、カバームーブを使用した後の30秒間は。敵から受けるダメージが2倍になるほか、火炎と火球の威力があまりに高かった為、メイプルはかなりのダメージを受けてしまった。
カイト「メイプル! すまない、俺の為に…」
メイプル「大丈夫、カイトくんが無事でよかったよ…」
エイト「とりあえず、メイプルちゃんは僕がベホマで回復させておくね」
ベホマは受けたダメージを全て回復させる呪文であり、早い話がどんなに大ダメージを受けていようと死んでさえいなければ完全に回復させる事ができる呪文である。
クー「メイプルとこのベホマって呪文の相性、最強すぎんだろ…」
レン「でも、さっきの攻撃は一体誰が…」
バードン「やったのは俺たちだ」
ゼットン「かかってこいよ、ムシケラどもがぁ!!」
ネオス「あいつらは、火山怪鳥バードンに宇宙恐竜ゼットン!?」
カイト「そうだが、あのバードンとゼットンはカイスマ界にいたバードンとゼットンだ!!」
闇遊戯「どう言う事だ? カイト?」
カイト「あのバードンはダークシャドウの部下である七殺丸軍のバードンで、ゼットンはダークシャドウの部下である怪獣四天王のゼットンだ」
翼「ダークシャドウって、カイトの世界にいた悪の戦士だよな?」
カイト「ああ、1年前に俺達が倒したがな、そして、バードンは俺の仲間のドラゴンナイトが倒し、ゼットンもダークシャドウとの最終決戦で死んだはずだった…それが何故このアルスマ界に!」
バードン「それはな、とある人物に復活させてもらったんだよ」
ダイ「とある人物…?」
バーサル騎士「それは誰の事だ!?」
ゼットン「それをお前達に教えると思ったか? 馬鹿が!」
クラウド「やはりそう簡単には教えてくれないか…」
バードン「さて…そこにいるカイトには少しばかり恨みがあるのでな…不意打ちで殺してやろうと思ったが、そこの小娘に邪魔された…」
ゼットン「暗殺は失敗したが、俺達は以前より強化されている…だからここでまとめて捻り潰してやる!!」
カイト「そうはいくか! 俺だって、今はカイスマメンバーに負けないぐらい強い仲間達がいるんだ!!」
ティガ「そう言う事だ! 僕達は絶対に負けない! みんなで力を合わせて、お前達を倒す!!」
バードン、ゼットンの二大怪獣とアルスマファイターの戦いは始まった、戦闘が開始すると同時に、バードンはボルヤニックファイアと呼ばれる火炎を吐き、ゼットンは一兆度の火球を放ってアルスマファイターを攻撃したが、アルスマファイターは散開して攻撃を回避した。
カイト「バードンとゼットンの炎攻撃はウルトラ戦士を何度も苦しめた、気を付けろ!!」
かなで「分かったわ…」
ドラゴニュート「後、バードンのくちばし攻撃はウルトラ戦士を倒した事がある、気を付けろ!!」
ティガ「分かった!」
翼「何でこの二人、ここまでウルトラ怪獣に詳しいんだ…?」
千初「でも、対応策が分かればこっちの物です!!」
千初はエネルギー銃でゼットンを攻撃した。しかし、ゼットンはテレポートし、千初の背後に回り込んだ。千初はそれに気付く間もなく、ゼットンのパンチを食らって撃墜された。
カイト「ゼットンはテレポート能力とバリア能力がある事、言う前にやられた…」
トレイン「そう言う事は早く言ってくれ!」
ドラゴニュート「ついでに、ゼットンは光線を吸収して跳ね返す能力があるから気を付けろ!」
ダブルエックス「そんな奴、どうやって倒すんだよ!!」
ポポ「要するに、テレポートしている相手を捉えて、バリアを貫通して倒せばいいんだよね?」
ナナ「そんなの無理だよ!!」
バードン「ええい! 俺の事を忘れるな!!」
バードンはダブルエックスを押し倒し、そのまま鋭いくちばしでダブルエックスを貫いた。このくちばしによる攻撃はシャークノーズと言われ、かつてウルトラマンタロウとゾフィーを倒した事のあるこの攻撃を食らったダブルエックスは撃墜された。
バーサル騎士「ミスターダブルエックス!!」
ゼットン「おっと! まだ俺がいるんだよな!!」
ゼットンは一兆度の火球を放ってバーサル騎士を攻撃した。その時、バーサル騎士の前にティガが立ち、ウルトラシールドで一兆度の火球を防御した。
ティガ「大丈夫かい? バーサル騎士」
バーサル騎士「感謝します、ミスターティガ」
ゼットン「!! 貴様…!!」
ティガ「ん? 何だ?」
その時、ゼットンは思い出していた。ゼットンがスパイとしてカイスマメンバーに成りすましていた際、カイスマ界にいたティガやティラノ、スピノと共に大乱闘に出た事を。その際、ティガ達に敗北し、最下位となった苦い経験のある彼は、いつしかあの時のメンバーに復讐すると誓ったのである。当然、アルスマ界にいるティガはカイスマ界にいるティガとは別人で、この場にいるティガを倒しても何の解決にもならないのだが、あの時のティガと同じ見た目の彼を倒せば、少しはストレスの発散になると考えたのである。
ゼットン「貴様、今すぐ叩き殺してやる!!」
ティガ「な…何だいきなり!?」
ゼットン「俺はな、お前と同じ見た目をした奴に恨みがあるんだよ!!」
ティガ「なら、それは僕じゃないじゃない! ただの八つ当たりじゃないか!!」
ゼットン「黙れぇぇぇっ!!」
ゼットンは一兆度の火球を連続して放ち、ティガを攻撃したが、ティガはスカイタイプに素早くタイプチェンジし、ゼットンの火球攻撃を身軽な動きで全て回避した。
ゼットン「おのれ…!!」
ゼットンは続けてテレポートし、ティガの真後ろに回り込んだが、それを読んでいたティガはパワータイプにタイプチェンジし、ゼットンの腕を掴み、そのままゼットンと密着した。
ゼットン「何っ!?」
ティガ「この距離なら、バリアは張れないはずだ!!」
そのままティガは全身から赤い光と共に熱線を発した。この技の名はウルトラヒートハッグ、元の世界ではジョバリエやギジェラを倒した技である。至近距離でこの技を食らったゼットンの全身は焼け、ゼットンは苦しんだ。
ゼットン「ぐおおおっ!! 離せっ! 離せぇぇぇっ!!」
ティガ「君が何故その人を恨んでいるかは分からないが、僕や僕の仲間を傷つけるなら、絶対に許さない!!」
ゼットン「ふざけるな…!! 俺は貴様らに…!!」
ティガが拳を握りしめた瞬間、その拳は眩い光を発し、ゼットンの体は爆発四散した。最期まで復讐の事しか考えなかったゼットンに対し、捨て身の技であるウルトラヒートハッグを使用して体に大きなダメージを負ったティガは複雑な気持ちを抱いていた。
ティガ「あいつ…最後まで復讐の事しか考えてなかった…そんな死に方って悲しいだけじゃないか…」
カイト「せめて、今度生まれ変わったらいい奴になればいいよな…」
ティガ「ああ、そうだね…」
その時、瀕死の重傷を負ったティガを狙ってバードンが飛翔した。ティガはその事に気付いておらず、絶体絶命であった。
バードン「これで終わりだ!!」
その時、三発の銃弾がバードンの翼に風穴を開けた。翼に風穴を開けられたバードンはうまく飛べず、そのままストラトスシティのビルの壁に衝突した。
バードン「ぐはぁ! な…何が起こった!?」
トレイン「ティガを狙おうとしたみたいだったが、残念だったな」
アリア「あんたの翼に風穴を空けてやったわ」
空を高速で飛行するバードンをトレインは装飾銃ハーディスで狙い撃ち、アリアは二丁のコルト・ガバメント・クローンで狙い撃った。正確に放たれた銃弾は見事バードンの翼に命中したのである。
バードン「おのれ! だがまだ勝負は終わっていない!!」
エイト「残念だったね、ティガくんは僕がベホマで完全に回復させたよ」
バードン「なら、俺がこのくちばしと火炎でぶっ殺してやる!!」
悟空「おめえ、諦めわりぃな」
ウイングマン「正義は悪に必ず勝つ! それがヒーローのお約束だ!!」
ドラゴニュート「お前の様な悪に平和を壊させはしない!!」
カイト「人々の平和と笑顔を守る! それが俺達の使命だ!!」
リスティリア(健太くんとドラゴニュートさんとカイトくん、こういう時だけはノリがいいのよね…)
すると、ヒーロー好きの血が騒ぎ、頂点まで達した。ウイングマン、ドラゴニュート、カイトの三人は同時攻撃をする事にした。
ウイングマン「ドラゴニュートさん! カイトさん! 同時に決めましょう!!」
ドラゴニュート「ああ! 任せろ!!」
カイト「一撃で決めてやる!!」
バードン「何をする気だ!? やめろ…! やめろぉぉぉっ!!」
バードンはボルヤニックファイアを吐いたが、三人は散開し、そのまま高く跳んだ。
ウイングマン「バリアレイバー!!」
ドラゴニュート「インパルススラッシュ!!」
カイト「ソードブレイク!!」
三人「トリプルソードスラッシュ!!」
ウイングマン、ドラゴニュート、カイトの同時攻撃であるトリプルソードスラッシュを食らったバードンは地面に倒れ込み、負け惜しみの台詞を吐いた。
バードン「フフフ…俺が死んでも、必ずまた復活し、貴様らを血祭りに上げてやる…その時が楽しみだぜ…」
カイト「そんな事…させるかよッ!!」
カイトはトドメに雷属性のパンチであるスパークパンチを放ち、バードンを空の彼方まで吹き飛ばした。そして、バードンは空の彼方で爆発四散した。その様はまるで打ち上げ花火のようであった。
三人「正義は勝つ!!」
カイト「…決まった!」
ドラゴニュート「ああ、決まったな…」
ウイングマン「最高にカッコよかったですね! これからオレ達三人で学園戦隊セイギマンにも負けない乱闘戦隊アルスマンでも結成しません?」
ドラゴニュート「それ、いいね! やっぱヒーローって憧れるわ」
カイト「じゃあ、俺はカイスマ界に帰ったら兄弟戦隊のカイスマン結成しよ」
ウイングマン「いいですね! 盛り上がりますね!!」
闇遊戯「ったく、緊張感のない奴らだぜ…」
デスティニー「一生やってろ…」
その時、どこからともなく火球が飛んできた。ウイングマン達はその火球を回避し、火球が飛んできた方角を見ると、そこには一人の青年と一人の少女がいた。炎の様に赤いコートを着たその青年は、炎の様に赤い髪と瞳をしており、それはまるで激しく燃え上がる炎のようであった。隣にいた少女も同じく、炎の様に赤い髪と瞳をしており、こちらは軍服を着ていた。
青年「チッ、かわしたか、ここでまとめてブッ殺せれば楽だったんだがな…」
少女「奴ら、逃げ足だけは素早いようですね」
ウイングマン「誰だ!?」
青年「俺か? 俺は灼熱のヒート、エレメントスタンド四天王の一人だ」
少女「そして私はヒート様の側近であるファイアリア、エレメントスタンド四大側近の一人よ」
龍騎「遂に現れやがったな! エレメントスタンド!!」
灼熱のヒート「俺様が来たって事は、てめえらまとめてただの燃えカスになる事が確定したって訳だ! 覚悟はできてんだろうなァ?」
ファイアリア「さあ、私達の炎の前に跪いて骨も残さず燃え尽きなさい!!」
遂にその正体を現したエレメントスタンド四天王の一人、灼熱のヒートとその側近であるファイアリア、炎使いであるこの二人を前に、アルスマファイターはどう戦い抜くのか? そして、アルスマファイター達はストラトスシティの平和を取り戻す事ができるのだろうか?
前回、カイスマ界からやって来たバードンとゼットンを倒したアルスマファイター達、そのアルスマファイター達の前に、エレメントスタンド四天王の一人である灼熱のヒートと、その側近であるファイアリアが姿を現した。ヒートとファイアリアはアルスマファイター達を噴水広場へと呼び出し、ここで決着を付けるつもりでいるようだ。そして、その噴水広場ではヒートとファイアリアがゲームのボスキャラの如く待っていた。
灼熱のヒート「よう、来たみたいだな、まずはてめえらに面白いものを見せてやるよ」
バーサル騎士「面白いもの?」
ヒートは右手に炎のエネルギーを収束させると、それを噴水の方に向けて撃ち出した。すると、噴水の水はおろか噴水そのものまで一瞬で蒸発し、跡形もなく燃え尽きてしまった。
闇遊戯「何っ!?」
龍騎「噴水が跡形もなく燃え尽きた!?」
ファイアリア「キャーッ! ヒート様素敵ー!!」
灼熱のヒート「どうだ、見たか? 俺の炎の奥義、ヒートブラスターを!!」
ネオス「ヒートブラスターだと!?」
カイト「この炎…バードンやゼットンにも負けていない…いや、それ以上か?」
灼熱のヒート「バードン? ゼットン? ああ、あの役立たずか」
ティガ「彼らの事を知っているのか?」
灼熱のヒート「ああ、俺の上司から貰ったただの捨て駒だよ、お前らを倒してくれればよかったが、何の役にも立たない奴らだったな」
ドラゴニュート「捨て駒って…そんな言い方ないだろ! お前には仲間意識ってものがないのかよ!!」
灼熱のヒート「仲間…? 何であんな奴らの事を仲間と思わないといけないんだよ」
カイト「お前は知らないかもしれないけどな、あいつらは俺の宿敵であるダークシャドウの部下の中でも特に強い奴らなんだぞ!?」
灼熱のヒート「フン、知ってるよ、あんな弱い奴らを部下にしてる時点で、ダークシャドウって奴の強さもたかが知れてるな」
カイト「ふざけるな! お前にダークシャドウの何が分かる!! ダークシャドウはな、めちゃくちゃ強かったんだぞ!!」
灼熱のヒート「んな事知るかよ、そのダークシャドウって奴はもう死んだんだろ? 確かめようがないじゃねえかよ」
翼「何て危険な奴なんだよ…あいつは…」
ドラゴニュート「奴を放っておいたら多くの犠牲が出る可能性がある! さっさと倒すぞ!!」
カイト「ああ! あいつは…あいつだけは一発ぶん殴らないと気が済まねえ! 行くぞ!!」
カイトは灼熱のヒートに斬りかかったが、灼熱のヒートは剣に炎を纏い、切り払った。更に、続けて炎魔法のメガファイアを放ち、カイトを吹き飛ばした。
カイト「ぐっ!!」
灼熱のヒート「何だ、その程度かよ」
マリオ「みんな! カイトくんを援護するよ!!」
闇遊戯「分かった!!」
灼熱のヒート「おっと! そうはさせねえぞ! サラマンダーチルドレン!!」
灼熱のヒートは炎のドラゴンを2匹生成した。このドラゴンはサラマンダーチルドレンと言い、全身が炎であるにも関わらず自らの意思を持ち、自分自身で攻撃を仕掛けると言う恐ろしい敵である。サラマンダーチルドレンはアルスマファイター達に攻撃を仕掛け、少しずつではあるがアルスマファイター達にダメージを与えた。
トレイン「何だよ! この炎のドラゴンは!!」
デスティニー「遠隔操作しているのか? いや、違う! あの炎のドラゴンは自らの意思を持っているんだ!」
ファイアリア「ほらほらっ! よそ見してていいの?」
サラマンダーチルドレンに苦戦するアルスマファイター達にファイアリアは炎を纏った剣で攻撃を仕掛けた。炎を纏った剣の攻撃力は非常に高く、斬りつけられたエイトは撃墜された。
ダイ「エイトさん!!」
ファイアリア「そいつは強力な回復魔法を使う…先に潰させてもらったわよ!」
ドラゴニュート「お前、可愛い顔して案外怖い奴だな」
ファイアリア「褒めてくれてありがとう、でも、私はヒート様の為なら鬼にも悪魔にもなるわ!!」
そう言ってファイアリアは炎魔法のギガファイアを放った。ギガファイアは強力な炎魔法であり、これをまともに食らった闇遊戯は撃墜された。
翼「エイトさんに続き、遊戯まで!」
灼熱のヒート「オラァ! こっちも忘れんな!!」
灼熱のヒートはギガファイアよりもさらに上位の炎魔法、ヘルフレイムを放ち、アルスマファイター達を攻撃した。この魔法は地獄の業火で相手を焼き払う魔法であり、とっさにメイプルが他のファイターを庇ったものの、流石に耐えきれずメイプルは撃墜され、残った熱波で他のファイターもかなりのダメージを受けた。
ドラゴニュート「くっ! これじゃ埒が明かねえ!!」
カイト「どこもかしこも炎炎炎! 一体どうすりゃいいんだよ!!」
クー「なら、これ使う?」
クーが手渡したのは、キャラクターカプセルとアルスマクリスタルだった。本来は大乱闘でしか使用しないアイテムだが、一応、理論上は大乱闘以外でも使用可能である。
ドラゴニュート「お前…! このアイテムをどこで…!」
クー「アルスマ本部の通路に落ちてたから拾って来たんだ」
カイト「何で通路に落ちてるかなぁ…」
レン「クー…後で怒られるよ…」
クー「大丈夫! 後で俺が謝っとくよ!」
ドラゴニュート「とにかく! 今はこの状況を打破する事が先決だ!!」
そう言ってドラゴニュートはキャラクターカプセルを使用した。すると、中からはラピスが現れた。ラピスはブロディア王国の王城兵であり、可愛らしい見た目に反してかなりの怪力で、元の世界では神竜リュールと共に多くの激戦を乗り越えている。
ラピス「いきなり私を呼んで何か用かしら?」
ドラゴニュート「あの赤髪の女の子の相手を頼めるか?」
ラピス「分かったわ、私に任せて!」
ラピスはてつの大剣を構えると、ファイアリアのいる方に向けて走った。そして、てつの大剣を振り下ろして攻撃、ファイアリアは剣で受け止めたが、かなり吹き飛ばされた。その後、役目を終えたラピスはその場から消えた。
ファイアリア「くっ…! 何て力なの…!!」
ファイアリアがラピスの攻撃で怯んでいる間、アルスマファイター達は残った2匹のサラマンダーチルドレンの相手をした。まず、マルスがシールドブレイカーを放って攻撃、サラマンダーチルドレンは消滅し、消え去った。そして残ったもう1匹は悟空の放った気功波を食らい、消滅した。
ダイ「よし! これであの炎のドラゴンはいなくなった!」
イヴ「これなら後の2人の相手はできそうだね!」
灼熱のヒート「おお、そうかいそうかい」
すると、灼熱のヒートは再び2匹のサラマンダーチルドレンを生成した。予想外の行動にアルスマファイター達は驚き、その様子を見た灼熱のヒートは笑っていた。
フィオーレ「まさか…あの炎のドラゴンがまた現れるなんて…」
灼熱のヒート「残念だったな、このサラマンダーチルドレンは俺が生きている限り何度でも生成できるんだよ!」
ファイアリア「そう言う事、だから諦めて…」
カイト「なら、お前達を纏めてぶっ倒せばいいわけだな!」
すると、カイトはクーから貰ったアルスマクリスタルを破壊ブラスターで割り、切り札待機状態となった。
灼熱のヒート「てめえ…何をする気だ…?」
カイト「うおぉぉぉぁぁぁぁぁぁっ!!!」
ゴッドカイト「超覚醒…ゴッドカイト…!!」
カイトは全ての力を開放し、ゴッドカイトとなった。だが、ヒート達は特に反応はしておらず、自分達の脅威とは思っていなかったのだろう、この時までは…。
灼熱のヒート「何がゴッドカイトだ! やれ! サラマンダーチルドレン!!」
灼熱のヒートはサラマンダーチルドレンに攻撃命令を出したが、ゴッドカイトは右腕で薙ぎ払い、サラマンダーチルドレンをかき消した。
灼熱のヒート「何っ!?」
ゴッドカイト「今…何かしたか?」
そして次の瞬間、ゴッドカイトは瞬間移動し、灼熱のヒートとファイアリアを上空まで蹴り飛ばした直後、2人目掛けて破壊光線を放った。そして、上空で大爆発が起こり、灼熱のヒートとファイアリアは空の彼方に吹っ飛んで行った。
ゴッドカイト「周りに被害を出さないように加減してやったんだ、感謝しろ」
翼「とにもかくにも、何とか危機は去ったか…」
カムイ「あれがエレメントスタンドの力…恐ろしいですね…」
バーサル騎士「ですが、今回はミスタークーのおかげで助かりました」
クー「まあ…たまたまあそこに落ちてたからな」
マスタードラゴンメイド「ちょっと! 大乱闘に使う小道具を勝手に使っちゃ駄目でしょ!」
そこには、マスタードラゴンメイドとマスタードラゴネットが立っていた。クーが勝手な事をした為か、少し怒っているようであった。
デスティニー「2人共、いつからそこに?」
マスタードラゴネット「カイトくんがエレメントスタンドの2人を撃破した辺りかな」
マスタードラゴンメイド「それより駄目じゃないの! アルスマの小道具を勝手に使っちゃ!」
クー「え…いけなかった?」
マスタードラゴンメイド「アルスマで使っているアイテムは大乱闘用に調整されているの、もし大乱闘以外で使ったら異常現象が起きる可能性があるのよ?」
イオナ「具体的にどの様な現象が起きるんですか?」
マスタードラゴネット「お父さんに聞いた話だと、召喚時や切り札発動時の衝撃で時空が歪む可能性があるとか…」
クー「そんな事が起きる可能性があったのか…ごめん…」
マスタードラゴンメイド「分かってくれればいいのよ、幸い今回は何も起きなかったしね」
マスタードラゴネット「幸い、民間人は父さんが避難させていたから死傷者は一人もいなかったよ」
アスナ「それはよかった…」
カイト「にしてもエレメントスタンドの強さは異常だった…もしアルスマクリスタルがなかったらどうなっていたか…」
ドラゴニュート「何、きっと勝てたよ、俺達なら」
キリト「何か勝算でもあったのか?」
ドラゴニュート「あるじゃないか! 俺達の最強の武器、絆が!」
ティガ「絆か…確かにそれは僕達の最強の武器だな!」
ZO「そうだな、俺達の絆はエレメントスタンドに負けるはずはない!」
マジレッド「それに勇気も加われば誰にも負けないぜ!」
マスタードラゴンメイド「さあ、みんな、疲れてると思うから本部でゆっくり休みましょう」
ドラゴニュート「よっしゃ! やっとVESPERBELLの歌が聴ける!」
マスタードラゴネット「本部には美味しい料理が用意されてるよ」
マリオ「それは楽しみだね!」
ルイージ「頑張ったかいがあったよ…」
マスタードラゴンメイド「さあ、帰りましょう!」
こうして、ストラトスシティでの戦いを終えたアルスマファイター達は、マスタードラゴンメイド達のテレポートで本部へと帰って行った。エレメントスタンド四天王の一人、ヒートを撃退したアルスマファイター達であったが、この戦いはエレメントスタンドとの戦いのほんの幕開けに過ぎなかった…。アルスマ界のどこかにあるエレメントスタンドの本部には、既にヒート敗北の知らせは届いており、残りのエレメントスタンド四天王の3人が話し合っていた。
???「あ~らら、ヒートってばあれだけ大口叩いてた癖に負けちゃったみたいだね」
???「でも、ヒートは強いはずよ…何で負けたのかしら…?」
???「私達エレメントスタンド四天王が負けるなんて…想定外ね」
???「大丈夫! ここは僕に任せてよ、試してみたい作戦があるんだ」
???「エレメントスタンド四天王の頭脳である雷鳴のボルトが動いてくれたらもう安心ね」
雷鳴のボルト「勿論! 僕はヒートみたいなヘマはしないよ!」
ストラトスシティでの戦いでヒートを打ち破ったかに思えたが、今度は四天王の一人である雷鳴のボルトが動き始めていた。ボルトの言う作戦とは一体何なのか?その事を知るすべもなく、ファイター達は休暇を取るのであった。全ては、大乱闘を再開させ、人々を楽しませる為に…。
[アルスマ ボスバトル サンダーキラー]
ストラトスシティでの激闘の末、エレメントスタンドを追い払ったアルスマファイター達。大乱闘再開までの短い間ではあるが、ファイター達には休暇が与えられた。各自自由に休暇を取っていたが、アルスマ草原へピクニックに出かけているファイターが6名いた。ダイゴ、孤門、カグラ、翼、ドラゴニュート、カイトの6名である。
カイト「いや~、暇だな」
ドラゴニュート「確かに、大乱闘がないと特にする事ないよな」
カグラ「長すぎる休みは腕がなまるから良くないよね」
孤門「そうですね、時には訓練をしないと」
ダイゴ「まあ、今はゆっくりしようよ、翼くん達は休みの日って何してる?」
翼「俺ですか? 俺はTVを観たり、ゲームをしたり、ですかね…、最近ハマってるのは、お隣の天使様ってアニメです」
ドラゴニュート「俺はアニメ観たり、特撮観たり、ゲームしたり、音楽聞いたりしてるな、ちなみに、昨日はVESPERBELLの曲を聴いて過ごしてたよ」
カイト「俺はアニメや特撮を観ているぜ! 特にドラゴンボールが最高なんだよな~!」
ダイゴ「みんなそれぞれ趣味があっていいね」
カグラ「俺達は防衛チームに所属してるから中々休暇貰えなかったからね」
孤門「そうですね、最近はスペースビーストの出現が大人しくなってるからアルスマに参加してるけど、またいつ活性化するか…」
カグラ「大丈夫! 孤門の仲間は頼れる仲間なんだろ? なら大丈夫さ!」
ダイゴ「時には仲間を信じる事も大事、そうだろ?」
孤門「そうですね…2人の話を聞いてたら少し安心しました」
翼「………」
ドラゴニュート「どうした? 翼」
翼「俺、妹がいるんです、その妹の事を思い出したら、心配で仕方なくって…」
カイト「…何か訳ありみたいだな…」
翼「俺の妹、一ノ瀬美咲って言うんですけど、半年前に急に家出したんです」
ドラゴニュート「何かあったのか?」
翼「それが…分からないんです…学校で何かあった訳でもなく、家族と喧嘩した訳でもない、本当に急の出来事で…」
カイト「う~ん…そう来るとお手上げだな…」
翼「俺がアルスマに出れば手掛かりが掴めるかと思ったんですけど、特に音沙汰なく…一体どうしたら…」
ダイゴ「僕達に何ができるか分からないけど、協力できることがあったら気軽に言ってほしい」
孤門「本当に小さな力かもしれないけど、それで翼くんが救われるなら、僕達は力を貸すよ」
カグラ「存分にウルトラマンの俺達を頼ってくれ!」
翼「皆さん…ありがとうございます!」
その時、翼たちの前に1人の青年が現れた。その青年は雷の様な色の金髪で、髪型はショートカットだった。顔にはまだ幼さが残っており、見方によっては中学生に見えない事もなかった。腰には剣を一本携えていたが、剣は抜かず、翼たちに話しかけてきた。
???「君達だね? アルスマファイターは」
ドラゴニュート「そうだけど、何か用か?」
???「僕はエレメントスタンド四天王の一人、雷鳴のボルトだよ、よろしく」
ダイゴ「君は、エレメントスタンドだったのか!!」
カイト「何だ? ヒートがやられたからその仕返しって事かよ!!」
雷鳴のボルト「まさか! 最初からヒートなんて頼りにしてないよ」
カグラ「エレメントスタンドって…仲の悪そうな組織だな…」
雷鳴のボルト「だってさ、ヒートってば部下のファイアリアと一緒にボロボロになって帰って来たけど、仮にあいつが戦線復帰しても脳筋戦法ばっかで大して使えなさそうだもん」
孤門「まるで自分は違うと言いたそうだね」
雷鳴のボルト「もちろん! 僕はあいつとは違うよ、違うと言う理由を今から見せてあげるよ!」
そう言うと、雷鳴のボルトは二個の黒いカプセルと、オレンジ色の宝石のようなものを取り出した。黒いカプセルにはかつてウルトラ戦士と戦ったエレキングとエースキラーの絵が描かれており、オレンジ色の宝石の様なものからは禍々しい雰囲気が漂っていた。
雷鳴のボルト「さて、これが何か分かるかな? ウルトラマン達」
カグラ「あれは…! 怪獣カプセルとデビルスプリンター!!」
ダイゴ「怪獣カプセル?」
孤門「デビルスプリンター?」
カグラ「怪獣カプセルは悪のウルトラマンであるウルトラマンベリアルがレイオニクスの力を使って作り出したウルトラカプセルの模造品で、デビルスプリンターはベリアルがかつて宇宙中で暴れまわった際に残していった細胞の破片なんだ」
孤門「そんな危険な物を彼は持っているのか…」
ダイゴ「一体何をする気なんだ! 君は!」
雷鳴のボルト「まあ、見てなって」
雷鳴のボルトは両腕に怪獣カプセルとデビルスプリンターを持つと、そこから魔方陣の様なものを展開させ、そのまま両手を合わせて魔方陣を合体させた。すると、怪獣カプセルとデビルスプリンターは魔方陣に包まれたまま黄色い光の球になり、直後、眩い光を発した。光が収まった後、そこにいたのはエースキラーの鎧を着こんだエレキングの様な見た目をしたベリアル融合獣サンダーキラーであった。
雷鳴のボルト「はい、完成! どう? これが僕はヒートとは違うと言った理由だよ」
カグラ「あれは…ベリアル融合獣サンダーキラーだな! 以前ウルトラマンジードが戦ったと言う、あの強敵か…」
翼「既にヤバさが伝わってきますね…」
雷鳴のボルト「フッフッフ…こいつは強いよ~、何せ、宇宙怪獣エレキングと異次元超人エースキラーが合体してるんだもん!」
ダイゴ「だからと言って、僕達が負けると決まった訳じゃない!」
孤門「どんなにその怪獣が強くても、僕達は諦めない!」
ドラゴニュート「みんな、準備はできてるな? あいつを倒すぞ!!」
カイト「もちろんだ! ベリアル融合獣だろうが、魔王獣だろうが、円盤生物だろうが、俺達の敵じゃないぜ!!」
三人のウルトラマンの変身者はそれぞれスパークレンス、エボルトラスター、エストレーラーを取り出し、変身の構えを取った。ダイゴがスパークレンスを天に掲げると、スパークレンスのプレートが左右に開き、眩い光を発してウルトラマンティガに変身した。孤門がエボルトラスターを鞘から引き抜くと、エボルトラスターから眩い光が放たれ、ウルトラマンネクサスへと変身した。カグラがエストレーラーを天に掲げると、エストレーラーから眩い光が放たれ、ウルトラマンネオスへと変身した。こうして、三人のウルトラ戦士がベリアル融合獣と戦う為、同時変身したのであった。
雷鳴のボルト「ウルトラマンに変身しても無駄さ! やれ! サンダーキラー!!」
ボルトの合図により、サンダーキラーは進撃を開始した。サンダーキラーは手始めに口から三日月状の光線、ライトニングキラーカッターをティガに放った。ティガはウルトラシールドでライトニングキラーカッターを防御し、サンダーキラーにキックを放ったが、サンダーキラーは電撃を帯びた爪、サンダークローでティガを引っ掻き、吹き飛ばした。続けてネクサスがエナジーコアからコアインパルスを放った。しかし、サンダーキラーは胸でコアインパルスを吸収し、逆に跳ね返した、サンダーキラーの技の一つ、キラーリバースである。ネクサスはコアインパルスを跳ね返され、大きなダメージを受けて吹き飛ばされてしまった。ネオスはサンダーキラーにネオスラッシュを放ったが、サンダーキラーは左手の大きな爪でネオスラッシュを砕いた。そして、サンダーキラーは左手の爪でネオスに高圧電流を流した。サンダーキラーの技の一つ、サンダーデスチャージである。高圧電流を食らったネオスは地面に倒れてしまった。
翼「何だよあの怪獣は! 強すぎるだろ!!」
カイト「そりゃ強いだろうな、ジードやゼットも苦戦してたし」
ドラゴニュート「だが、ここであいつを倒さないと、多くの人々が死ぬかもしれない! 奴を倒すぞ!!」
翼、カイト、ドラゴニュートの三人は剣を取り、サンダーキラーに同時攻撃を仕掛けた。しかし、サンダーキラーは長い尻尾に電気を流し、そのまま三人を薙ぎ払った。この尻尾はサンダーテールと言い、元になった怪獣のエレキングの尻尾同様、サンダーキラーの強力な武器である。電気の流れた尻尾で薙ぎ払われた三人は痺れてしまい、そのまま地面に倒れた。
ティガ「くっ! 強い…!!」
ネクサス「こんなに強い怪獣がいるなんて…!!」
ネオス「どうりでジードが苦戦する訳だ…!!」
雷鳴のボルト「な~んだ、アルスマファイターって言っても、所詮はこの程度なんだね、もう飽きちゃった、サンダーキラー、こいつらを殺しちゃってよ」
サンダーキラーは6人にトドメを刺す為、歩き始めた。両腕の爪にはこれでもかと言わんばかりに電気が流れていた。
翼「くそっ! ここまでなのかよ!!」
カイト「動けっ! 動けよ俺の身体っ!!」
ドラゴニュート「万事休すか…! 死ぬ前に一度でいいからVESPERBELLの二人に会いたかったな…」
雷鳴のボルト「終わりだね、アルスマファイター!!」
???「エメリウムスラッシュ!!」
サンダーキラーが爪を振り上げたその瞬間、どこからともなく緑色の光線が放たれ、サンダーキラーを吹き飛ばした。吹き飛ばされたサンダーキラーは後方にいたボルトにぶつかり、ボルトを下敷きにしていた。
雷鳴のボルト「いったいなぁ~、一体何者だよ?」
ネオス「さっきの光線は…まさか…ゼロ…!?」
光線の放たれた方からは、1人のウルトラマンが着地してきた。そのウルトラマンは、赤と青と銀の三色が印象的なウルトラ戦士で、頭には2本の宇宙ブーメランが装着されていた。身体には銀色の鎧が装着されており、その姿はどこか神秘的な雰囲気を漂わせていた。そのウルトラマンは銀色の鎧をブレスレットに変化させ、左腕に装着した。
ゼロ「デビルスプリンターの反応が探知されていたから来てみれば…まさかこんな事に使われているとはな…これじゃ何の為にジードがベリアルとの決着を付けたのか分からないぜ!」
雷鳴のボルト「な…何だよお前…! 一体どこから来た!?」
ゼロ「へへっ、ちょっとノアの力をつかってな、次元を超えてこの世界にやって来たって訳だ、それよりお前、どうやってデビルスプリンターを入手した?」
雷鳴のボルト「僕にはちょっとした協力者がいてね、その人から貰ったのさ」
ゼロ「そうか…どこのどいつか分かんねえが、何度も蘇ってようやく死ぬ事ができたベリアルの力を利用するそのやり方は気に入らねぇな…」
雷鳴のボルト「利用できるものは親でも利用する、それが僕のやり方でね」
ゼロ「ムカつくぜ…てめえみたいなのが一番ムカつくぜ!!」
ネオス「ゼロ! よく来てくれたな!」
ゼロ「ネオス! それにティガにネクサスも!」
ティガ「エタルガーとの戦い以来だね、と言いたいところだけど、今は大変な状況なんだ」
ネクサス「ゼロと言ったね? 一緒にあの怪獣を倒してくれるかな?」
ゼロ「勿論だ! ウルトラ戦士が4人集まれば、怖いものはないぜ!!」
直後、4人のウルトラマンは散開し、各自サンダーキラーを攻撃した。ティガはハンドスラッシュを、ネクサスはパーティクルフェザーを、ネオスはウルトラマルチビームを、ゼロはエメリウムスラッシュを同時に放った。続けてティガはティガスライサーを放ち、サンダーキラーの角を片方破壊、直後にネクサスがジュネッスパンチを放ち、もう片方の角も破壊した。更に、ネオスの放ったネオスラッシュでサンダーキラーの尻尾を切断、あっという間にサンダーキラーはボロボロになった。だが、なおもサンダーキラーは戦闘を継続できる程度の力を秘めており、その歩みを止めはしなかった。
ゼロ「伊達にベリアルの遺伝子は使われてないって訳か…だが、俺達ウルトラマンには敵わないぜ!」
ティガ「ゼロ! ここは同時に必殺光線だ!」
ネクサス「4人で同時に光線を放てば、流石の奴も耐えられないはず!」
ネオス「一気にとどめをさせるんだ!」
ゼロ「OK! 飛びっきり威力の高い奴を浴びせてやるぜ!!」
そう言うと、4人は同時に光線を放つ構えを取った。ティガはゼペリオン光線、ネクサスはオーバーレイシュトローム、ネオスはネオマグニウム光線、そしてゼロはゼロツインシュート。4人が同時に放った必殺光線は、サンダーキラーの体を焼き、次の瞬間、サンダーキラーは大爆発を起こし、倒された。サンダーキラーが倒されると、近くにエレキングとエースキラーの怪獣カプセルとデビルスプリンターがゼロの足元に飛んできた。
ゼロ「怪獣カプセル…ジードの世界で全て回収したと思っていたが、まだ残っていたとはな…」
ゼロは怪獣カプセルとデビルスプリンターを拾うと、ボルトの方を睨んだ。だが、ボルトは慌てる様子もなく、むしろ余裕そうであった。
ゼロ「俺は人間に手を出しはしないが、もしお前が向かって来るってんなら、相手はさせてもらうぜ?」
雷鳴のボルト「まさか、今回は君達の様子を見に来ただけさ、戦うのは次の機会にさせてもらうよ、じゃあね!」
そう言って雷鳴のボルトはテレポートの魔法を唱え、その場を去って行った。ベリアル融合獣サンダーキラーは強敵であったが、ウルトラマンゼロの加勢もあり、何とか被害を最小限に抑える事ができた。その後、アルスマファイターの6人はゼロと会話を交わしていた。
ドラゴニュート「まさか、ウルトラマンゼロに会う事ができるとは思わなかったぜ」
ゼロ「おっ? やっぱこの世界でも俺の事は有名なのか?」
カイト「そりゃもう! ゼロの事を知らない人なんていないさ!」
ゼロ「そうか、へへっ、何か照れるな…」
翼「しかし、あのボルトって奴、またサンダーキラーみたいな怪獣を連れてきそうだな…」
ゼロ「大丈夫だ、またベリアルの気配がしたら俺が飛んできてやる、それに、俺が居なくてもウルトラマンが3人もいるんだ、きっと大丈夫さ」
ティガ「ゼロはこれからどうするんだ?」
ゼロ「俺はこれから宇宙に散らばったデビルスプリンターの回収をする、この任務はかなり長引きそうだからな」
ネクサス「ゼロぐらいの腕前なら、大乱闘に出たらかなりいい成績残せるんじゃないかな?」
ゼロ「まあな、俺もいつか出てみたいとは思っているぜ」
ネオス「いつかゼロとも、手合わせしてみたいな」
ゼロ「ああ、俺もアルスマファイター達と全力で戦ってみたいぜ」
その後、ゼロはデビルスプリンター回収の任務に出る為、左腕のウルティメイトブレスレットを銀色の鎧ウルティメイトイージスに戻して装着し、宇宙へと飛び立っていった。アルスマファイター6人はそのゼロを見送ると、ピクニックを再開させようとした。だが、時刻は既に夕方になっており、6人はアルスマ本部に帰る準備を整えていた。
翼「あのゼロってウルトラマン、強かったな」
ドラゴニュート「そりゃ、あのセブンの息子であのレオの弟子だからな」
カイト「光の国を壊滅させたウルトラマンベリアルを倒すぐらいには強かったからな」
カグラ「だから、俺もゼロに負けないようにベリアルとの戦いの後、死に物狂いで特訓したんだ」
孤門「僕達も、ゼロや他のウルトラマンに負けないように特訓しないと…」
ダイゴ「そうだね、でも、今日は休もう、休息も大事だよ」
こうして、エレメントスタンド四天王、雷鳴のボルトが送り込んだベリアル融合獣サンダーキラーは倒された。強敵を倒したアルスマファイター達は、ひと時の休息を取る事になる。だが、エレメントスタンド四天王はまだアルスマファイターに挑戦してくるはずである。それでも、アルスマファイター達は日々成長を続けている。全ては、大乱闘で競い合う為、そして、戦うべき相手と戦う為…。